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用語解説
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ハ
β(ベータ)線
ベータ崩壊により原子核から放出される電子線。気体に対する電離作用はアルファ線よりも弱い。化学作用、蛍光作用、写真作用がある。物質の透過力はアルファ線よりは強いが、2~3ミリ程度のアルミニウム板により阻止できる。人体に与える影響はガンマ線より大きいが、アルファ線のように大きくはない。
フォールアウト
放射性降下物の欄参照。
ベクレル
記号Bq。放射能の単位。1秒間に1個の原子が崩壊する放射性物質の量を1ベクレル(Bq)という。旧単位のキュリーに相当する。(参考:1Ci=3.7×1010Bq)
⇒3.7×1010の表記ができない場合、3.7E+10
⇒3.7×1010の表記ができない場合、3.7E+10
ベータ崩壊(壊変)
放射性崩壊の一種で、原子核から電子が1個飛び出す現象である。負と正のベータ崩壊があり、まず安定な原子核が中性子を吸収した場合や、核分裂生成物のように中性子数が陽子数に比して多い場合、中性子のどれか一つが電子を放出して陽子に変化する。ここで放出される電子をβ-線と呼び、中性子が陽子に変化するので原子核の陽子数は一つずつ増加する。逆に原子核の中で陽子の数が多い場合は陽子が中性子に変わり、その際陽電子が放出される。これをβ+ 崩壊と呼ぶ。また、原子核中の陽子が軌道電子を捕らえて中性子になることを軌道電子捕獲という。以上のβ-崩壊、β+崩壊、軌道電子捕獲を合わせて広い意味でのベータ崩壊という。
ホールボディカウンター
身体内に取り込まれた放射性物質を検出、定量する装置で、ヒューマンカウンターとも呼ばれる。
ポケット線量計
電離箱をきわめて小型にして携帯に便利なようにしたもので、万年筆型がよく用いられる。個人被ばく線量測定用。使用前に帯電させ指示針のある位置に置き、一定時間ののち放射線のためにおこった放電により針の移動を読み、被ばくした積算線量を知るもの。最近では電子式のデジタル式のものも市販されている。
半減期
放射性核種は崩壊により原子数が時間の経過とともに減少していく。放射性核種の数が元の1/2に減少する(従って、放射能の強さも1/2に減少する)までの時間を半減期といい、それぞれの放射性核種に固有の長さを持っている。半減期の1倍、2倍、・・・10倍の時間が経過すると原子数あるいは放射能の強さは、それぞれ最初の値の1/2、1/4、・・・1/1024に減少する。生物学的半減期に対し、物理学的半減期ということもある。
放射性プルーム
排気筒から放出された気体状の放射性物質を含んだ空気。これらは大気と混合しながら拡散移動していく。放射能雲ともいう。
放射性同位元素
同位体の欄参照。
放射性崩壊(壊変)
核種がアルファ線、ベータ線またはガンマ等を放出して、より安定な他の核種に変わっていく現象。(参照:アルファ崩壊、ベータ崩壊)
放射性核種
核種の欄参照。
放射性降下物
過去の核爆発実験等によって生じた放射性物質を含んだ粒子状物質などが降下したもの。
放射線
空間を伝ぱん、移動するエネルギーの流れで、アルファ線、ベータ線などの粒子線とガンマ線、エックス線などの電磁放射線に分類される。普通は電離作用をもった放射線を指して用いられる。したがって、光やラジオ電波などは放射線とは呼ばれない。放射能と混合されることが多いが、両者は異なるものである。
放射線感受性
生体の放射線による影響の表れやすさ。細胞分裂が盛んな組織や器官ほど感受性が高い。造血臓器、生殖線などは感受性が高く、皮膚、腸、中枢神経は中程度、筋肉、骨、末梢神経などは放射線に抵抗力があるといわれている。
放射能
不安定な原子核が放射性崩壊をして、それに伴いアルファ線、ベータ線またはガンマ線等放射線を放出する性質またはその能力をいう。1秒間あたり1個の原子核が崩壊するとき放射能が1ベクレルであるという。
非確率的影響(確定的影響)
放射線による影響が現れるしきい線量が存在し、その影響は線量の大きさとともに症状が重くなる。白内障、皮膚の損傷、生殖細胞の損傷などがこれである。これを防ぐにはその影響が現れるしきい線量を超えないようにする。